特別展・企画展

スポット展示「震災復興支援展示―民俗と歴史―」


 2011年3月に発生した「東日本大震災」では、東北地方をはじめ、東日本に甚大な被害が生じました。さらに2016年4月には熊本県・大分県を震源とする「平成28年熊本地震」が発生し、九州地方に大きな被害が出ました。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 当館では開館以来、東北地方、九州地方の資料を収集・展示してまいりました。その総数は、東北地方関連の民俗資料で約2,000点、考古美術資料約4,100点、九州地方関連の民俗資料で約700点、考古美術資料は約600点にのぼります。
 この展示は、東北地方ならびに九州地方の館蔵資料を紹介することで、来館者の皆様方にこれらの地方の文化に対する理解を深めていただきたいという思いを込めて企画したものです。被災された方々に心を寄せることで、復興支援の一助になればと考えました。今後特に期限は設けず、資料の展示替えを行うことで継続して参ります。
 2階【世界の生活文化】“庶民のくらし-日本-”「ひとがたと人形」エリアでは、こけしをはじめとする東北地方の郷土色豊かな人形玩具、ならびに九州地方の木地玩具や土人形を展示いたしました。地理的に離れていても、両者に共通する要素が多いことに驚かされます。素朴で優しい色合い、子どもを愛おしむ心にあふれたおもちゃの数々をお楽しみください。
 3階【世界の考古美術】“日本”「縄文時代」エリアでは、東北地方独特の漁具をはじめ、震災で津波の被害にあった地域の出土品を展示しております。この地の漁業は3000年以上も前から盛んであったこと、はるかな昔から豊かな文化が育まれてきたことをご理解頂ければ幸いです。
 豊かな森林資源や海の恵みを活かして優れた文化を育み、ともに長い歴史を刻んできた東北地方と九州地方、この美しい地域の一日も早い復興を祈念いたします。

 ◆展示期間:2011(平成23)年7月26日(火)~

 

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