第159回展「古代東アジア馬ものがたり」
意外に思われるかもしれませんが、馬は、もともと日本列島には生息していませんでした。日本の乗馬の風習は、今から約1500年前の古墳時代に、朝鮮半島から馬と馬具がもたらされたことに始まります。その頃の馬と馬具は権力者しか所有できない貴重品だったため、馬具は宝物として古墳に副葬され、古墳の上には馬の埴輪が立て並べられました。
朝鮮半島の乗馬の風習は、中国からもたらされたものでした。日本・朝鮮半島・中国それぞれの地理的条件や文化、習俗の違いによって、馬と馬具のありようは異なっていました。
本展では、天理大学附属天理参考館が所蔵するこれらの地域の馬に関する考古資料を集めて、各地域の特徴を見てみます。
現代では日常生活で馬と接することはありませんが、馬が身近で有り、また大切な存在だった時代の、歴史と文化に触れていただきたく思います。
◆会期:2016(平成28)年10月7日(金)~12月3日(土)
◆開館時間:午前9時30分~午後5時30分 ※入館は午後5時まで
◆休館日:毎週日曜日
◆入館料:無料
◆会場:東京天理ビル9階 天理ギャラリー
◆ギャラリートーク(展示解説)
日時:2016(平成28)年10月7日(金)・11月12日(土) いずれも午後1時30分から
担当:藤原 郁代 当館学芸員