ブログ布留川のほとりから

民族スポーツとオリンピック競技種目

2020年07月22日 (水)

次の東京オリンピックでは、沖縄発祥の日本の武道である空手が正式競技に採用され、話題となりました。今回の特別展の展示に向けて、各競技の歴史を調べていたところ、特定の地域・民族集団によって行われていた民族スポーツがオリンピック競技として採用されていることがわかりました。
ここでは展示している資料と関連する競技種目を3つご紹介しましょう。

 

①クリケット
イギリス発祥のバットとボールを用いた球技です。1900年のフランス、パリ大会で一度だけ実施されました。近年、再びオリンピック種目に復活させようとする動きもあるようです。

 

②「ペロータ」
スペインのバスク地方で行われている球技「ペロータ(セスタプンタ)」は、こちらも1900年のパリ大会で一度、競技種目として採用されています。ちなみにこの種目の参加チームはスペインとフランスの2カ国だけで、スペインチームが金メダルとなりました。

 

③綱引き
こちらは日本でも運動会などでお馴染みの競技です。本展では神話にもとづいて太鼓の付いた綱を引き合う、中国、ミャオ族の「太鼓綱引き」を展示しています。
過去1900年パリ大会から1920年のアントワープ(ベルギー)大会までの間、綱引きが競技種目として採用されていました。

 

本展で展示しているこの他の民族スポーツも、いつの日かオリンピック競技として採用されるかもしれませんね。

 

「ペロータ」のレリーフ
創立90周年特別展「スポーツの歴史と文化」にて展示中

海外民族室 H 

ページの先頭へ