柔道がオリンピック正式競技に採用されたのは
2020年05月07日 (木)
今日「柔道」と呼ばれるものは、1882年に嘉納治五郎によって始められたものです。嘉納は従来あった「柔術」の危険な技を排除し、心身を鍛練する技として整備しました。
嘉納は柔道を世界中に広めることに積極的で、理論を整え、外国人にもわかりやすく教えました。その結果、世界の人びとの支持を得て1952年には国際柔道連盟が創設されます。
嘉納の没後、1964年東京オリンピック大会で柔道が正式競技となり、剣道、相撲、弓道がデモンストレーションとしておこなわれました。
嘉納の功績が大きいことは間違いありませんが、当館の創設者中山正善天理教二代真柱の働きも見過ごせません。
中山は、1964年東京オリンピック開催時のIOC国際オリンピック委員会会長ブランデージ氏とはかねてより親交がありました。この大会から柔道がオリンピックの正式競技に採用されたのは、二人の長年の信頼関係によるところも大きかったと考えられます。
中山は、多くの海外柔道選手を天理大学で受け入れ、練習の場を提供します。1964年東京オリンピック柔道無差別級で金メダルを取ったヘーシンク選手もその一人です。
ヘーシンクの出身国であるオランダの切手には、柔道着姿のヘーシンクと中山が肩を並べて微笑む写真が採用されています。
日本民俗室 H