ブログ布留川のほとりから

祈!悪疫退散「赤鍾馗」

2020年05月01日 (金)

1年で最も過ごしやすい季節、端午の節句がまもなくやってきます。

 

しかし、元々、端午の節句は旧暦でおこなわれましたので梅雨のじめじめした季節のものでした。悪い病が流行するのを防ぐために、野に出て薬狩りをして、菖蒲の葉の強い香りに邪気を祓う力を求めた節句です。

 

鍾馗(しょうき)は五月人形のなかでも関東で人気があります。猛々しい風貌はいかにも悪いものを追い払ってくれそうですね。特徴のある髪や髭を赤くしたり、装束を真っ赤にした「赤鍾馗」は特に病魔に霊験あらたかとされています。

 

呉服問屋の引札「赤鍾馗」のモチーフ

 

このような「引札」と呼ばれる、商店の宣伝用チラシにも描かれています。
ひっくり返った赤鬼、青鬼のように、悪疫が一日も早く退散することを願ってやみません。

日本民俗室 H 

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