ブログ布留川のほとりから

「関西人の方が判官贔屓」―五月人形 その3―

2019年04月27日 (土)

「判官贔屓(ほうがんびいき)」の意味をご存じでしょうか。
「源義経を薄命な英雄として愛惜し同情すること。転じて、弱者に対する第三者の同情や贔屓。」(『広辞苑』第五版より)とあります。
要するに“義経大好き”ということですね。

 

この五月人形は義経です。
平家を倒すのに華々しい活躍をしますが、最後は奥州で自刃する、という生涯は男子の健やかな成長を願う節句飾りにふさわしい?と思ってしまいますが、五月人形で人気のある人物です。
凜々しい武者振り、それは大鎧姿によるもので、武士の甲冑は源平合戦のころが最も美しいとされています。
仮名は九郎、幼名は牛若、稚児名は遮那王、実名は義経、官名は判官(左衛門少尉)の彼は、京で大半を過ごしたからか、都落ちの際も後白河院に静かに挨拶して去ります。平氏や木曽義仲のように放火や乱暴のすえに撤退すると恐れていた都の人々を感嘆させます。以来、義経の人気は高いというわけです。

 

関東では、金太郎や鍾馗の人気が高い特徴があります。

 

【五月人形 ブログ3】

 

五月人形 義経  大正14年 天理市 全高43.0cm

日本民俗室 H 

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