ブログ布留川のほとりから

台湾、タイヤル族が資料調査で参考館来館

2018年07月20日 (金)

台湾の新北市烏来に暮らす、タイヤル族の女性一行が台湾国立政治大学の研究者とともに資料調査を目的として、7月19日来館しました。タイヤル族は台湾先住民(台湾での正式呼称は「原住民族」)の一グループです。烏来というところは台北から車で一時間ほどで、温泉でも有名な観光地として知られています。

 

一行は展示室見学後、タイヤル族の伝統的服飾資料を熟覧しました。彼女たちは現在、自分たちの祖先の伝統的な機織りを継承し、行っています。

 

当館は現地では既にみられない半世紀以上前の伝統的衣装を収蔵しており、彼女たちは当館の資料をもとに再現(台湾では祖先の生みだした伝統的な造形を継承して、自分たちの手で新たに創造する活動を「重製」といいます)を試みたいと言っていました。担当学芸員も、近年の先住民のこうした復興活動に関心をもっており、偶然にも昨年8月、烏来とまた別の集落ですが、タイヤル族の伝統的服飾文化の現地調査をしておりました。今回の来館で、また新たな情報も得ることができました。

 

自分たちの祖先が織りだした衣装との再会に、タイヤル族の皆さんは心から喜ばれていました。ちなみに写真のタイヤル族の皆さんがまとっている衣装は彼女たちの手作りです。

海外民族室 H 

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