「大自然への敬意」展の目玉展示
2018年04月13日 (金)
第81回企画展「大自然への敬意 ―北米先住民の伝統文化―」は開幕から早くも1週間が経ちました。おかげさまで新聞社やテレビ局からの取材も続々と舞い込んでいます。こうした取材の際によく聞かれる質問として、「この企画展の目玉資料は何ですか」というお問い合わせがあります。担当者としてはどの出品資料にも思い入れがありますので、「全部です」と言いたいところですが、紙面や放送時間は限られていますので、あらかじめ目玉候補を絞り込んでいます。
今回ご紹介したいのは目玉資料のひとつ、「戦士の栄誉礼冠」です。企画展示室の入口近くに展示していますので、最初に目に飛び込んでくる展示品だと思います。この羽根で飾り付けられた冠は、北米の平原部と呼ばれる地域の先住民が着用していたものです。北米先住民といえば、頭に羽根飾りしているイメージを抱く方が多いかも知れませんが、実は先住民全体で共有されている文化ではありません。しかも、この冠は民族集団の中で、尊敬を集める人物のみが着用を許されたものです。
放射状に広がるワシの羽根が勇壮な雰囲気を醸し出すこの冠ですが、企画展にご来場の際は、展示ケースの裏側に回って後ろ側もご覧いただくことをおススメします。正面から見るだけでは分らない冠の構造がじっくり観察できるはずです。企画展は6月4日(月)まで開催しておりますので、ご来館をお待ちしております。
【第81回企画展ブログ3】
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