「いのりのかたち」展の見どころ紹介(3)
2015年07月10日 (金)
「いのりのかたち」展の見どころ紹介の締めくくりに、本展で上映中の映像資料と、会期中に予定しています関連イベントを紹介しようと思います。
まず、映像資料につきましては、企画展示室を出てすぐ右に設けている映像コーナーで、大阪の国立民族学博物館からお借りした貴重な映像資料2本をモニターで上映しています。1本目は「生神女就寝祭:マリア崇拝と巡礼 ルーマニア・ニクラ修道院」で、ルーマニア正教会で生神女(キリストの母、マリア)の命日に執り行われるお祭りの様子を克明に記録した内容となっています。2本目は「星の道:サンチャゴ・デ・コンポステラ巡礼」で、スペインにあるキリスト教の3大聖地のひとつ、サンチャゴ・デ・コンポステラへフランスから徒歩で向かう巡礼者たちの姿を、数多くのインタビューを交えながら紹介するドキュメンタリー形式の映像となっています。いずれもキリスト教の信仰の多様性を学ぶ上で、非常に分かりやすい教材だと思います。
また、企画展示室の外側の壁面では、プロジェクターを使って「ヨーロッパの伝統が息づく町 ドイツ・マールブルク」と題した写真展を上映しています。マールブルクにはドイツ最古のプロテスタント系の大学があり、そのフィリップ大学マールブルクは天理大学と50年以上にわたる交流の歴史を共有しています。写真展では主にマールブルクの美しい風景を紹介していますが、終盤に驚くような写真も用意しています。
最後に関連イベントについてお知らせします。来週の月曜日、7月13日には元駐バチカン大使の上野景文先生(杏林大学客員教授)をお招きして、「バチカンから見た欧州の宗教事情」と題した記念講演会を開催します。元外交官ならではの立場からヨーロッパの情勢を分かりやすく解説する内容となっています。皆様のご来館を心よりお待ちしております。
【第74回企画展ブログ3】
海外民族室 U