ブログ布留川のほとりから

「祈りの考古学」展-輝く土面-

2019年07月12日 (金)

第84回企画展「祈りの考古学―土偶・銅鐸・古墳時代のまつり―」が7月3日(水)にオープンしました。
最初の展示ケースでは土面と遮光器土偶がみなさんをお迎えしています。

 

土面 縄文時代晩期 岩手県岩手郡雫石町鶯宿 長12.0cm

展示作業も順調に進み、最終作業の照明の調整をしているときに気づいたのですが、この土面がキラキラと光っているのです。
これは縄文時代でも終わりの頃のもので、鼻の曲がったユーモラスな表情をしています。側面の上方には山形の張り出しがあり、ここには紐かけの孔が穿たれていて、少し小さいですが、顔につけることが可能です。まつりの場で使用されたと思われます。

 

この土面がキラキラ光っているのは粘土に混ぜられた雲母によるものだったのですが、その輝きはまつりに際して特別な効果を演出したことでしょう。
展示の最初にみなさんをお迎えする土面の輝きにぜひご注目ください。

 

【第84回企画展ブログ2】

考古美術室 H 

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