花婿が花嫁を迎える“迎親の礼”を表現した行列です。“迎親隊伍”と呼ばれ、執事=儀仗、響器=楽器、喜轎=花駕篭の三つの部分で構成されています。たくさんの提灯と楽器が繰り出され、華やかな雰囲気を演出しています。昔、婚礼は夜に行われるのが慣わしで、花嫁を迎えるのも日暮れ以降であったため、行列にはたくさんの提灯を必要としました。行列の規模や形式は民族や家柄、貧富などにより異なりました。 このような大げさな行列は、もと清朝官吏の婚礼風俗でしたが、後に一般民衆のまねるところとなりました。半世紀前頃まではこうした婚礼の様子は規模の差こそあれ、そこかしこで目にできた風物詩でしたが、今ではこうした儀礼も失われてしまいました。