天理参考館
TENRI SANKOKAN MUSEUM

参考館セレクション

世界の考古美術弥生土器(やよいどき)

a_fur_yayoidoki

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奈良県天理市 布留遺跡杣之内(北池)地区出土
弥生時代終末期 3世紀 右後高さ29.6cm 土器
資料番号:

展示中 1-0

布留川から南方へ約600m離れた地区でみつかった土坑(どこう)には、多くの土器が入っていました。器種には、器をのせる器台、食物や水を入れる鉢、食物を盛る高坏、煮炊きに使う甕、貯蔵用の壺などがあり、一つの場所からまとまって出土したことから一括遺物と呼ばれます。いずれをとっても生活に欠かせない必需品であり、当時の人々が食生活に必要とした器の全容をここでみることができます。さらに、土器によっては器体に煤の付着したものがあって、これによっても生活の一端を垣間見ることができます。また、これらの中には、この地で製作された土器以外に東海地方および四国地方からもたらされたものがあり、当時頻繁に行われていた交易の一端も窺えます。