HOME > 世界の考古美術 > 青釉色絵人物文鉢
イスラム陶器を代表するものに「ミナイ手」と呼ばれる陶器があります。ミナイとはペルシア語でエナメル(彩飾)を意味し、上絵付けの色絵陶器の通称となっています。実用と言うよりむしろ鑑賞用と言った方が良いのでしょうか、12世紀後半から13世紀前半にかけての、比較的短期間に作られた上手(じょうて)の陶器です。 この器は、灰白色の胎土を薄く焼きしめられた半球形状の高台付きの鉢です。青釉でおおい、その上からきれいに絵付けをしています。金彩をまじえた色彩が深い趣を添えています。