天理参考館
TENRI SANKOKAN MUSEUM

参考館セレクション

世界の考古美術変相夔文罍(へんそうきもんらい)

a_chi_hensokimonrai

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中国 春秋 前7~前5世紀
高52.6cm 青銅
資料番号:38-8

展示中 3-16

大がめ。儀式のときに酒や水を入れて据え置いた大がめです。左右に非常に大きな把手があり、その先端には鹿に似た動物の頭部が表されています。肩のところには鱗を並べたような文様(鱗文)がめぐり、その上には後ろを振り返った龍の文様(夔龍文)がめぐっています。また胴部には、1対の龍を向かい合わせにして三角形に押し込めた文様(変相夔文)を並べています。いずれの文様も退化が進んでいて、一見それとは分からないものばかりです。さてこの青銅器は、器形やさびの特徴が黄河流域のいわゆる中原(中国文化の中心地)のものとは異なります。長江中下流域の出土ではないかと考えられています。