天理参考館
TENRI SANKOKAN MUSEUM

参考館セレクション

世界の考古美術遮光器土偶(しゃこうきどぐう)

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青森県三戸町梅内出土
縄文時代晩期 幅17.3cm 土製品
資料番号:067-272

展示中 3-14

遮光器土偶は「サングラスをかけた土偶」として有名ですが、縄文時代の終わり(晩期)に東北地方北部、特に青森県と岩手県で生み出されたもので、縄文晩期の約600年を通じて変化しながら作り続けられました。分布範囲も同地域を中心としています。近隣地域のものは地方色があって、細部において中心地のものとは異なります。本例は最盛期のもので、遮光器土偶の名の通り目が正円形で顔の大半を占め、鼻が表現されません。体部は左右対称の流麗な文様で全面が覆われます。胸には半球形の乳房が貼り付けられます。肩が張り、腕は短く逆円錐形で、指は3本しかありません。厚さは約4mmと、薄手です。