第84回企画展「祈りの考古学―土偶・銅鐸・古墳時代のまつり―」
考古学資料からみた古代人の祈りをテーマに、縄文時代の土偶や、弥生時代の銅鐸、古墳時代の滑石製模造品、木製祭祀具、巫女形埴輪などを中心に展示します。
縄文時代では土偶のほかに、男性の象徴である石棒、石冠や、まつりの場で装着したとみられる土面や亀形土製品、弥生時代では青銅製の武器形祭器、絵画土器なども展示します。
本展から古代の人々の祈りに思いをはせていただければ幸いです。当館にて初出品の資料もありますので、ぜひご来館ください。
◆会期:2019年7月3日(水)~9月9日(月)
◆会場:当館3階企画展示室1・2
◆主催:天理大学附属天理参考館
◆後援:奈良県、奈良県天理市、天理市教育委員会、読売新聞社
展示詳細
本展は考古学資料からみた古代人の祈りをテーマに、縄文・弥生・古墳時代の祈りの道具を展示します。
縄文時代は狩猟・漁労・採集を行う採集経済の段階で、人々は自然の恵みに依拠する生活を送っていました。そのため彼らは自然界に霊威を感じ様々な祈りを行いました。今回は縄文時代晩期に焦点をあて、遮光器土偶をはじめとして、石棒や独鈷石、石冠、土面、亀形土製品など様々な祈りの道具を展示します。
弥生時代には大陸から水稲耕作と共に農耕のまつりも伝わりました。やがて縄文時代の祈りの道具は姿を消します。銅鐸は近畿地方を中心に共同体による農耕祭祀の重要な道具となりました。一方、大陸から伝わった矛・戈・剣といった青銅の武器も大型化し武器形祭器へと変容していきました。ここでは農耕社会を支えた青銅のまつりを紹介します。
古墳時代は国家としての統治形態がととのった時代です。大王の前方後円墳を頂点とする前方後円墳体制が確立し、古墳で行われた首長権継承儀礼は政権を支える重要な役割を果たしました。その開始とともに銅鐸や武器形祭器もみられなくなります。ここでは奈良県天理市の布留遺跡から出土した祭祀具を中心に紹介し、古墳時代のまつりの一端をご覧頂きます。本展を通して古代人の祈りに思いをはせて頂ければ幸いです。
●ポスター
●ちらし
関連イベント
※入館券が必要です
○記念講演会①
「銅鐸と土器の絵画に見る弥生時代のまつり」
日時:2019年7月6日(土) 午後1時30分から午後3時
講師:桑原 久男氏(天理大学文学部教授)
場所:当館研修室
定員:100名(当日先着順)
○記念講演会②
「縄文社会の秩序と体系」
日時:2019年9月7日(土) 午後1時30分から午後3時
講師:松田 真一(当館特別顧問)
場所:当館研修室
定員:100名(当日先着順)
○トーク・サンコーカン(公開講演会)
第271回「祈りの考古学―古代の玉作りと滑石製模造品のまつり―」
日時:2019年7月20日(土) 午後1時30分から午後3時
講師:日野 宏(当館学芸員)
場所:当館研修室
定員:100名(当日先着順)
○ギャラリートーク(展示解説)
日時:2019年7月25日(木)・8月5日(月)・21日(水)・26日(月)・9月4日(水) いずれも午後1時30分から
場所:当館3階企画展示室
ブログ 布留川のほとりから
・「祈りの考古学」展 開幕! 2019.7.3【第84回企画展ブログ1】
・「祈りの考古学」展-輝く土面- 2019.7.12【第84回企画展ブログ2】
・「祈りの考古学」展-願い事募集中- 2019.7.23【第84回企画展ブログ3】
・「祈りの考古学」ギャラリートーク(企画展展示解説)※8/5(月)・8/21(水)追加開催 2019.7.24【第84回企画展ブログ4】
・「祈りの考古学」展-奇怪な容貌の遮光器土偶と手のひらサイズのX字形土偶- 2019.8.6【第84回企画展ブログ5】
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第8回
「布留遺跡・円筒埴輪」
2分24秒 - 天理参考館この一品
第13回
「日本・銅鐸」
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第38回
「日本・縄文土器と土偶」
2分45秒