長月講座 常設展示「世界の生活文化」コーナーを深く知ろう(全3回)
2001年の新館オープンから15年が経過しました。リニューアルオープン直後に、トーク・サンコーカン(公開講演会)等で常設展示室の紹介を行いましたが、今回は1階「世界の生活文化」コーナーをより深く知っていただく講演会を開催いたします。「台湾の先住民」「メキシコ・グアテマラ」「中国・台湾」の3コーナーについて、各担当者が近年の調査研究を踏まえ、それぞれの生活文化の魅力をご紹介します。
◆会場:当館 研修室
◆時間:いずれも午後1時30分~(約1時間)
◆受講料:入館料のみで受講できます(大人400円)
◆定員:100名(当日先着順)
【お詫び】6月25日(土)開催の第246回トーク・サンコーカンにて配布いたしましたチラシにおいて、第3回「中国の商店看板と郷土玩具」の開催日に誤りがございました。正しくは9月30日(金)です。ここにお詫びして訂正いたします。
第1回「台湾先住民の文化と民具」
開催日:2016(平成28)年9月9日(金)
講師:早坂文吉(当館学芸員)
台湾先住民とは、古くから台湾で暮らしてきた人々のことで、台湾では「原住民族」という呼称で呼ばれています。現在、16のグループが政府の認定を受け、その人口は約50万人です。展示されている伝統的な民具の中には、80年以上前に収集されたものもあります。資料紹介とともに、近年行った現地調査報告も併せてしたいと思います。彼ら先住民の伝統的な民具の今昔、そしてその豊かな文化を見てみましょう。
第2回「天理参考館と中南米資料」
開催日:2016(平成28)年9月16日(金)
講師:梅谷昭範(当館学芸員)
当館は戦前から中南米の民族資料を収集し、現在、約4000点のコレクションを有しています。その一部は、当館が2001年に現在地に移転して以来、常設展示の「母から娘へつなぐ織り―メキシコ・グアテマラ―」コーナーで公開しています。また、2010年にはオルメカ石頭像のレプリカを約10年ぶりに再お目見えさせました。 この講座では当館と中南米資料の関わりを振り返り、新たな知見を加えた解説で改めて常設展示をじっくり紹介させていただきたいと思います。
第3回「中国の商店看板と郷土玩具」
開催日:2016(平成28)年9月30日(金)
講師:中尾徳仁(当館学芸員)
戦前に中国大陸で収集された資料の中から、「商店看板」と「郷土玩具」について、分かりやすく解説します。「商店看板」は、主に北京で使用されていたものです。現在は商店名や商品名が描かれた看板がほとんどですが、今回紹介する看板は、それらとはひと味違ったユニークな形をしています。また「郷土玩具」は、土・木・竹・木の実など天然の材料で作られ、素朴で味わいのあるものが多いです。見た目が愛らしいだけでなく、思わぬ音が出たり、まるで生きているかのように動く仕掛けを施した玩具もあります。